2021年

10月

29日

【網剪】

小型甲殻類のアミと網との言葉遊びで鳥山石燕が創作したものという。音もなくスーっと飛んできて、漁村の魚網をズタズタに切り裂き、網を隠してこれを避けようとすると、夜の間に蚊帳を切り裂かれてしまう。

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2021年

10月

29日

【岩魚坊主】

大きな岩魚が化けた妖怪。川で毒もみ・根流しといった毒を使った

漁で必要以上に魚を殺して取ろうとすると、殺生を戒めるために

現れるという。坊主の姿で漁師に注意をするが、飯を振るまわれると気をよくして帰っていく。その後、とても大きな岩魚がかかり、

捌いてみると腹から坊主に振る舞った飯がでてくる...という内容の民話が日本各地に残る。

 

派生パターンとしてヤマメや鰻が化けたものや、珍しいものでは牛鬼が女に化けて戒めにくる話もある。

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2021年

10月

29日

【赤殿中】

徳島県に現れたという化け狸の一種。夜中、狸が赤い殿中

(袖のない半纏)を着た子供に化けて「おぶってぇ~」としつこく

ねだるという。仕方なくこれをおぶってやると、特に悪さをする

でもなく、キャッキャと足をバタつかせて喜ぶという。

 

背負ってくれとせがんでくる妖怪は意外に多く、オッパショ石、

おいがかり、おばりよん(おんぶおばけ)などがいる。

背負ってやると小判に変わったり、大力を授けてくれる者もいる。

 

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2021年

6月

06日

【天邪鬼】

あまのじゃく。ヘソ曲がりでズル賢く、人の心を読んで邪魔をしたり、からかったりする小鬼。仏教においては、人間の煩悩を表す象徴として、毘沙門天などの仏像に踏みつけにされている。

 

昔話「瓜子姫」の悪役としても有名で、残虐な一面ももつ。

岡山県の二上山(ふたかみやま)には天邪鬼が星を取ろうとして

積み重ね、あと一歩のところで崩れてしまったという

「天邪鬼の重ね岩」の話が残っている。

2021年

6月

06日

【あすこここ】

松井文庫所蔵『百鬼夜行絵巻』に載る。黒雲か煙の様なものから複数の妖怪が見え隠れしている姿で描かれており、解説文も無い謎の妖怪。その名前から、あちこち、そこかしこに化け物がいるという意味ではと言われている。漫画など創作では多頭の妖怪として描かれることもある。

2021年

3月

18日

【伊勢の奇鳥】

【伊勢の奇鳥】伊勢大神宮の棟にとまり、リンリンと鳴いた。神主の夢に現れ「9月12日に悪星(彗星?)が出現し見た者は“震い死”する。我の姿を写し置き毎月12日に酒を供えよ」と予言した。我は大神宮の使なりと言って飛び去ったという。正式な名前は無い。

2021年

3月

18日

【尼彦】

アマビコ。江戸時代の瓦版に載る。肥後国に現れ、夜毎 猿の声で人を呼んだ。6年間の豊作と疫病の流行を予言。人間は6割が死に至る、自分の姿を絵にして貼れば難を逃れられると言い、去った。同系統の予言獣の資料が多く残る。

2020年

7月

12日

【アマビエ】

江戸時代の瓦版に載る。肥後国の海に毎夜光る物が出るので役人が調べに行くと、奇妙な姿の怪物が現れた。自をアマビエと名乗り、6年の豊作と疫病の流行を予言し、自分の絵を描き人々に見せよと告げ海へ消えた。この際、ご利益についてアマビエは明言していない。予言獣アマビコの誤記から派生した説が濃厚。

2018年

8月

20日

【一反木綿】いったんもめん

鹿児島県に出現。約一反(長さ約10.6m、幅約30cm)の木綿のようなものがヒラヒラと飛んできて、首に巻き付いたり顔を覆って窒息死させるという。人間を身体ごとグルグルに巻き込んで、そのまま空に連れ去ってしまうとも。

(※木綿のような、であって布の妖怪という訳ではない)

襲われた侍が刀で斬りつけると、真っ赤な血を流したという。

 

正体については諸説あり、検証されたりもしている。

 

風に飛ばされてきた白い布やフンドシなどが、暗闇を移動することで残像現象が起き、実際よりも長く巨大なものとして誤認され、後にそのような姿の妖怪が出るという話の基礎となったという説。

 

また、滑空するムササビの白い腹を見て、同様に残像現象による誤認、顔面に飛びつかれた際の恐怖心などから妖怪と思われた説などがる。ムササビを正体とする妖怪には他に野衾がおり、こいつは人の顔面に飛び付いてきて血を吸うという。

 

 

 

2018年

8月

20日

【海坊主】うみぼうず

主に夜間の海に出没する。突然、海面が盛り上がったかと思うと、巨大な坊主頭が現れ船を破壊して沈めてしまう。

クジラやスナメリなど、海洋生物との誤認を正体とする説もあり、海坊主の弱点は煙草の煙であるという。

 

第21代・内閣総理大臣の加藤友三郎が海軍時代に海坊主を砲撃して退治した、などという話もあるが、どうやらこの人は大変大砲を撃つのが好きで、『海坊主退治』という大義名分をでっちあげて、実際はクジラに向けて砲撃したのではと言われている(ひどいね!)

 

クジラの死体は皮膚が厚いため、体内にガスが溜まって膨らんだまま海面を漂流することがある。パンパンに膨らんだ腹を仰向けにして海に浮かんでいる様は、まさに巨大な坊主頭のようではありませんか...!(検索は自己責任で)という訳で今回のモチーフはクジラの死体です。