2017年
10月
06日
金
【松茸の化物】まつたけのばけもの
黄表紙『怪談豆人形』に登場する松茸のお化け。小人島から化け方の修行にやってきた豆粒の様に小さな化物たちが、三保の松原で出逢った。親切に道を教え、箱根の山の化物に弟子入りしに行くのを手助けした。
小さな化物たちは一人前になろうと努力するが、あちこちで大きな化物たちに「そんなに小さいナリで、なにができるん?」と馬鹿にされ、あんまり小さいので人間にも驚いてもらえず、捕まって「なんやこれ、おもしろ!」とおもちゃにされてしまう始末。
最後は、雪舟が描いた掛け軸の鶴を本物と勘違いして肝を潰し、どこかへ消えて失せてしまった。
2016年
10月
14日
金
【魔法様】まほうさま
宣教師たちに紛れて南蛮船で日本にやってきたという珍し海外の狸で、元の名はキュウモウ狸という。月夜の晩に農具を打ち鳴らして「サンヤン♪サンヤン♪」と歌って踊ったり、人に化けても下手くそだったり(口がとがり、口髭が濃く、顎が細く、下半身が短いので一発でバレたという)愛嬌がある。現在は祀られて「魔法様」となった。火難盗難を知らせ、牛馬の守護神。狸をいじめると怒ってその人の家に放火する。